大学で脳科学分野も研究をしている筆者が,0歳及び1歳でしておいた方が良い英語教育について,今日はふれていきます.
0歳,1歳の必要最低限な英語教育は何?
それは,lとrの聞き分け能力を保持しておくことです.
うん?何?と思った皆さん,順を追って解説をしていきますね.
まず,赤ちゃんの脳細胞は2ヶ月ごろまで増え続け,3ヶ月ごろからは細胞数があまり変わりません.その代わりに,細胞と細胞のつながりを強くするシナプスが増えていきます.
シナプスが増えると,脳の細胞と細胞がつながり,一つの回路になります.私たちの脳は,この回路を通して物事を判断しています.
赤ちゃんも生まれてから,この回路を太く多く強くして賢くなっていくのですが,脳は余分なものを切り捨てる傾向があります.
回路は多ければ多いほど良いのでは?と思いますが,回路が多ければ多いほど脳に負担がかかってしまい,オーバーワークをしてしまいます.
あまり詳しく説明をするとややこしくなってしまうので,簡単に説明をしますが,赤ちゃんの脳は細い神経回路が非常に多く,沢山の物事を認識しやすい脳になっています.
ですが,成長するにつれて,頭の回転スピードを早くするためにいらない回路を捨てます.
そうすることによって,他の回路の伝達スピードが早くなるからです.
人間の脳のスペックや容量は人により異なりますが,無限の容量を保有しているわけではありません.したがって,どこかの回路を捨てて,残りの回路を太くすることで生きやすくなっています(いらない回路を捨てて,計算が早くなったりもしくは,動体視力にまわしたりとその方に特化した脳に育て上げるのです).
で,話を元に戻しますと,
人間の赤ちゃんの英語の聞き取り能力(LとRの聞き分けなど)が下がるのは8~10ヶ月以降
要は,日本語にはlとrの発音が出てこないので,その能力を切り捨てるのですね.切り捨てた分,他に容量を割いているのですが,英語のリスニング能力はまあなくなります.
なので,重要なのは,
8ヶ月までに英語を聞かせ,小学生高学年までそれを続けること
0~1歳半くらいはただ英語を聞かせるだけでいいです.
単純明快,ただ英語を聞かせ続けてください.そうすることでリスニング能力がおちずに大人まで成長できます(小学生の高学年くらいまで聞かせ続ける必要はあります).
1歳までの間はただ英語を聞かせ続けるだけでいいです.
また,日本語も理解していないうちなので,0~1歳の前半まで英語動画を2時間も3時間も聞かせてもしんどいだけでメリットはあまりありません.
皆さんは,子供も英語を話せるようにと思うでしょうが,バイリンガル育児にはデメリットもあります.
それは,脳の言語野が日本語と英語で半々になってしまい,どっちつかずになってしまうことです.
バイリンガルにすると,日本語の深い意味を理解する能力や言語を素早く処理する能力が日本語をメインで育った子どもと比べて落ちます.当たり前ですね?脳の容量人により違いますが,確実に容量は限られていますから.
私も1歳の子供がいますので,我が子が将来英語を話せるようにしたいという気持ちはあります.が,私は日本語を第一言語として育て,英語の能力は日常会話ができればそれで良いと思っています.変にネイティブ並みのバイリンガルに育てようとはしていません.そうすると,子が高校生くらいで必ず困りますから.
実際にバイリンガルで育てようと思えばできますが,将来日本の高校や大学に進学させるのであれば,第一言語をメインに英語の聞き取り能力を落とさずに育てていくことをおすすめします.
例えば,灘中や有名難関中学校にお受験する際に,国語ができないと落ちます.仮に算数能力が高くて合格したとしても,高校,大学入試で国語でえらい目にあいます.日本で生きていくならば,親はあまり無理をしないように英語教育に取り組みましょう.
また,1歳半ごろまではネイティブの日本人でも1語文程度しか話せません.
したがって,
1歳までのうちは,英語のアニメや英語の歌を1日30~1時間程度流しておくだけで大丈夫
ただし,可能であれば短い時間でもいいので,子供と集中して一緒に聞いて,それを毎日続けてください.続けることが大切.辞めた瞬間に子供の回路は切り捨てられます.続け続ければ,お子さんは英語を聞き取れたままで成長をします.
そうなれば,あとはもう簡単です.2歳頃から本格的に英語の勉強を始めるのも良し,小さいうちは聞き取りや簡単な会話ができるようにして,日本語をメインに育てるなどの選択肢が広がります.
また,今一番やってはいけないことは,
今一番やってはいけないこととは?
それは,英語の曲やスピーチをずっと流し続け,親子の会話がなくなったり,ずっと曲が流れ続けているうるさい部屋で赤ちゃんを育てることです.
脳科学的にも,何か別のことをしている時にTVやCDの音が垂れ流され続けている家庭で育った子供は,静かな環境で育った子供より集中力が低くなることが論文でも検証されています.
子供は聞きたい音だけを聞き取る能力が低いので(赤ちゃんは全ての音を聞いています),英語の長時間の垂れ流し生活はやめましょう.
英語が聞き取れるかわりに集中力を失えば,とりかえしがつかないです.
ですので,0~1歳の間は,1日1〜2回30分の動画やアニメ,曲を集中して一緒に見るようにしましょう.それだけで十分に大丈夫です.

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